Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
屠殺してから二、三日目にはモー使ってもようございます。長崎辺で使うような小豚は二日目から三日位が食べ頃ですし去勢した豚は二日目が食べ頃です。全体東京辺では豚の使い方に無頓着で、売る者も買う人もただ豚の肉といって通していますけれども牛にも大牛と犢と牝牛の区別があるように豚にも大豚の肉と小豚の肉と去勢豚の肉と区別して使わなければなりません。その肉の中にもロースがあり三枚肉があり腿肉があります。ただ豚の肉といっては食べ頃も使い道も分りません。牛肉もその通りで素人はよく牛の肉の極く上等をくれろと牛屋へ買いに行きますがサラエンロースも上等ですしヒレ肉も上等ですし、スタンデンドブーフは一番上等です。しかるにスタンデンドブーフなんぞは硬い肉で弛め方を知らずに使ったら腿や腰の中肉に劣ります。ヒレが良いといっても屠りたてのヒレを直ぐ料理したら美味い味がありません。といって古い肉を買って来て四日も五日も置いたら忽ち腐ってしまいます。食べ頃の幾日目というのは屠った日より勘定するので買った日でありませんから間違ってはなりません。少し慣れると新しい肉と古い肉とは一見して解りますが慣れない人は肉を買う時これは屠ってから幾日目になると牛肉屋に聞かなければなりません。