Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
第二百八十四 栗料理
その栗へ鯛のフクメというものをかけるが、これは鯛を三枚に卸してその身を指の先で小さくちぎって思い入れ沢山塩を振って二時間ばかり塩漬にしておく。それから今の身を塩から出してよく洗って沸湯の中へ入れてサット湯がいてよく水気を切て布巾で堅く絞る。そうするとバラバラになるから別の大きい鍋へ湯を沢山沸かして湯の中へ薄い鍋を入れて今のバラバラに成た身を両手で揉みながら落して五、六本の箸で掻き混ぜていると湯煎の空炒になるから段々水気を蒸発して細い白い糸のようなものがカラカラに干上る。それがすっかり干上った処で火から卸して栗の煮たのへ沢山かけて出すと鯛には塩気の味があり栗には甘い味があってどんなに美味しいだろう。こういうお料理は西洋で食べられないから今日は一つ上等に拵えて大原さんに御馳走しましょう」と嬢の熱心平生に異るあり。下女もその心を知り「お嬢様、ホントに大原さんはお名残惜しゅうございますね」
第二百八十四 栗料理
大原の事といわれてお登和嬢忽ち少しく涙ぐみけるを下女は悪き事言いけりと話しを外へ向け「お嬢様、栗の金団なんぞは以前拝見致して覚えておりますが栗を西洋料理に使う事がございましょうか」