Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
第二百八十一 病人の食物
下女「それはモーお粥なんぞは足元へも追付きません」
○病人に飲ましめるスープ類の料理法は付録に委し〔冬の巻付録「病人の食物料理法」〕。
第二百八十一 病人の食物
病人の食物は何人の家庭にても知らざるべからず。しかるに今の世は医師すら多く薬物療法に重きを置きて食物療法の大効あるを悟らざるなり。いわんや普通の素人は病人の食物に対して平生何の用意もなし、お粥や重湯に責めらるる今の世の病人こそ哀れなれ。中川の下女はよくお登和嬢の言葉を解し「お嬢様、ホントにそう申すと病人のある家では食物に困りますね。長い病人になると毎日同じ物を食べさせられますから飽きてしまいますよ。それに日本風のお粥や重湯では第一味が悪くって無病の人でも美味しく食べられませんね」お登和嬢「全くそうだよ。病人の食物は無病の人よりも味を美味しく拵えなければならん。何故だというのに病人は病気のために食慾が平生よりも減じている。といって沢山物が食べられないと力が抜けて身体が余計に衰える。だから病人にはよっぽど美味しいお料理を拵えて食べさせなければならない。ところが今の世中は病人の食物が無病の人の食物よりもなお不味い。