Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
板挟みになって心の苦しみを増すばかりだ、お登和嬢の事は先日も志を打明けて中川君同胞に申出た通り到底天から僕に授からんものと諦めているから僕のために嫁期を失わんより早く外へ好い口を捜してもらいたい、お登和嬢の身が片付いていれば僕も安心して海外に往っていられる、場合によれば五年でも十年でも長くいられるだけ彼地にいたいと大原君は海外で独身生活をしようという位の意気組だ。そこで僕は一生懸命に君とお登和さんの志を説いてマアともかくも僕らに任せ給え、未来の事はなかなか想像通りに行くものでないから、先によってどういう風に人の運命が変化するかも分らん、行末の事は成行に任せるとして今度は何でもお代先生の婚礼を避け給えと無理遣りに大原君を説伏せてそれから外の人たちへも洋行の一件を申込んだ。案の通りお代先生の両親は婚礼を済ませて行けという。大原君の母親もその通りさ。独り父親が好い機会として頻に僕の方へ賛成するが御当人のお代先生は婚礼を済ませて大原君と一緒に行こうと言い出した。大原君の洋行費は家庭教育会から出る、自分の洋行費は親たちに出してもらいたいと言出すと両親たちも海外の事情を知らんから千円までなら自分が出してもいい、それで大原さんと一緒に行けと段々事がむずかしくなって来る。