Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
生活をしようと思っておりました。ところが恥をお話し申さなければお解りになりません、私が嫁に参って第一に驚きましたのは書生上りの貧乏世帯です。家は狭いし道具は寡いし、何事も足らぬ勝で私は何となく鼻が閊えるような気が致たしました。実家にいて広い邸に住んで奉公人を沢山使った身が急に島流しにでも逢ったような気がして心細く感じました。そうすると嫁に参いって三日目にたった一人の下女が急に病気になって宿へ下がりました。良人は社へ出て不在ですし、晩になっても御飯の副食物を拵らえる事が出来ません。近頃のように学校時代から料理の事を仕込まれていれば狼狽もしませんけれども副食物拵えは奉公人の役目位に思っていた私ですからサアどうする事も出来ません。それでも良人が帰えって来て食べる物がなかったら困るだろうと思って九死一生の大奮発をしてお吸物のような物を拵えてみましたが実に入れるものがありません。八百屋へ買物に行くという勇気は出ず、独りで困っている処へ門の前を豆腐屋が通ります。あれでも買おうと笊を持って裏口まで出たのはようございますけれども声を出して豆腐屋を呼ぶ事が出来ません。