Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

燕子花さく八橋も、渡れば渡る渡りがね、そこへ後から追って来た、業平朝臣の狩衣や、オーイ、オーイと呼びかける」

一向意味がわからない。しかし大変面白い。箱から取りあげた文屋人形、ヒョイと地へ置いた老傀儡師三尺ばかりさがったが、片手で膝を打ちながら、なお口上を続けてゆく。

「ヤンレあわれな文屋殿、そこで手をすり申すには、お許しくだされ業平さん、京は祇園会不動尊、八幡様へ願かけて、おたのみ申す小町様、どうぞ私へくださりませ。いやいやいやと首を振る、業平さんのいうことに、それはいけめえ文屋さん天神様へ誓っても、小町ばかりは譲れねえ。これを聞いたる文屋さん、さりとはさりとは気が強い、悪でござんす業平さん、わちきと小町の馴れ染めは、そも十月の神無月、野分芭蕉に秋深く、きぬうつ音も消えがての、御所のお庭は葉鶏頭、そこの廊下の真ん中で、オットドッコイおれがいう、おれと小町の馴れ初めは、清明の日の高殿で。花吹雪する真っ昼間、小町の方でほれたので、おれの方でもほれてやり、かむりの笄落としたが、どうでも小町はいい女、柳の五衣に緋の袴、檜扇持ったとりなりは、官女官女官女だア……」