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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

ヤイ忠々、うしゃアがったな! それこそポカリとやられるかもしれねえ」

飛鳥の後を追っかける。

長崎左源太も走って行く。するとまたもや行く手から、二、三十人の人影が走ってきた。手に手に得物を持っている。忠三のあとを追っかけて行く。

「ははあ南蛮屋の一味だな? だがいったいどこへ行くんだろう?」

グルリ迂廻してやり過ごした。眼についたは百姓屋、馬小屋に馬がつないである。

「無断借用、かまうものか」

飛び込むとマセ棒を引っ放し、ド――、ド――、ド――と引き出そうとした。後じさりをしていななこうとする。チョッ、チョッ、チョッ、と口を鳴らし、驚かさないように引き出したのは、さすがにさむらい、慣れたものである。スラリと乗ると裸馬、鞍もなければあぶみもない。しかしちっとも困らない。手綱の代わりにたてがみをつかみ、腰を浮かせると前のめり、キュッと両足で胴をしめた。駄馬ではあったが乗り手がたっしゃ、パッ、パッ、パッと走りだした。隅田へ出て一直線、堤上をのっ立てのっ立てる!

ところでこの頃巴御殿では、天草時行同志をはべらせ、一本の巻軸を前に拡げ、陰湿たる奥の小座敷で、ヒソヒソ謀議にふけっていた。