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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

「さよう」といったが広太郎、こいつ何かもくろみがあって、やって来たなと感づいた。「まずまずそういってもよかろう」

「拙者もさよう存じました」築土という武士、どうしたものか、ここでキラキラと目を光らせた。

「袴氏……で、獲物は?」声を落とした忍び音だ。

「何、獲物? なんのことでござる?」

するとその武士、ニヤニヤしたが、「駄目でござるよ、袴氏。たとえどのようにお隠しあっても、決して決して一人占めにはさせぬ」変なことをいい出した。

「一人占め、いよいよわからぬ。なんでござるな、獲物とは?」

「ふッ、ふッ、ふッ、ふッ」とどうしたものか、築土という武士、陰険に笑った。「いやさすがは袴氏。容易に底をお割りにならない。そうでござろう、それが当然。実際それだけのご用心がなければ、あのような仕事は出来ませんからな。がしかし袴氏、われらも最近あの男を、つけ狙っていたのでございますぞ。横取りされてはたまらない。第一」と武士は眼を怒らせた。「本来きゃつの持っていた物はわれわれ一味の所有物でござった。それをきゃつめがドサクサまぎれに。……いやそれゆえあの獲物を、全部貴殿よりお返しを願い、一人で得分しようなどとは、決して決して申しませぬ。