Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
そうして時々崖の方へ、指さしをするじゃアありませんか。そのうち川岸へやって来ました。じっと水勢を見ているんで。そうしてやっぱり話し合うんで。お頭!」というと木地師の佐太郎、さも不安そうにいいついだ。「用心しなけりゃアいけません! どいつか攻めて来たようですよ」
こいつを聞くと将右衛門、「ううむ」とうなったものである。ややしばらくは物をいわない。ただ眼の前を見詰めている。思案に余った様子である。
「そうか」とややあって声をもらした。「何者かおれには見当がつかないが、充分用意はしよう。オイ佐太郎」といかめしく、「もう一度様子を探って来てくれ。一人ではいけまい、二、三人で行け」
「へい、よろしゅうございます」
駈け出そうとした時もう一人の木地師、またセカセカと飛び込んで来た。
「お頭、お頭、面会人で」
「誰だ?」と将右衛門神経質にきいた。
「カワトからの使者だということで」
数行の隠語
カワトの使者となって来たのは、二人の立派な武士であった。母家の客間へ通ったところへ、頭の将右衛門が現われた。
「お尋ねにあずかりました木地師の頭、将右衛門めにござります」
すると一人の武士がいった。