Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
私ははじめは鬼頭さんにも妹にもかくして居りましたけれど、私が女であると自覚すると同時に生来も小さくはなかった乳房が、にわかに目立って大きくなって来たので御座います。
霧原庄三郎様。あなたは昨日私の訊問をなさったときに、私の胸のあたりを見て異様な表情をなさいました。私はその時若しやあなたに私の秘密を見抜かれたのではないかと思ってハッと致しました。
さて、生理的の変化が起ると同時に心理的の変化が起って参りました。ああ思っても恐しいことです。これが今回の悲劇のもととなったので御座いますもの。つまり、私は妹と鬼頭さんの仲を見るにつけ、日一日はげしくなりまさる嫉妬を感ずるようになったので御座います。震災後四五ヶ月ばかりの間の心の苦しみは思ってもぞっと致します。とうとう私は堪えられなくなって、鬼頭さんに私の秘密の恋を打ちあけたので御座います。あああのとき鬼頭さんが私を殺して下さったならば、よかったものを、なまじ私の恋を容れて下さったために私の心は悪魔になってしまいました。妹に対する今までの感情はそのままそっくり憎悪の念に変ってしまいました。
とかくするうち妹の妊娠したことがわかりました。