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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

可なりに大きな身体をしていましたが、この三毛を先妻はわが子のように可愛がりました。その可愛がり方は実に常軌を逸していたといってもよい程でした。先妻が自殺してその死骸が発見されたとき、三毛が死体の上に乗って蹲っていたので、店のものがびっくりして追おうとしても、暫くの間はどうしても動かなかったということでした。この三毛が、後妻に少しも馴染まなかったので御座います。後妻が抱き上げようとしますと、必ず引掻いて逃げて行きました。私は先妻の生きている時分からあまり三毛を好みませんでしたが、先妻が死んでから三毛は私に対しても、何かこう一種の敵意を持っておるかのような風をしました。そうして三毛は時折じっと立ちどまっては、私たちを凝視するのでしたが、その凝視に逢うと、私も後妻も肌に粟を生じないではいられませんでした。とうとう後妻はあの猫には先妻の死霊がついておるから、どこかへ捨てさせてくれと私に頼みましたので、はじめに私は店のものに牛込の方まで持って行かせて捨てさせたのでしたが、二日すぎるとちゃんと帰って来ておりました。いよいよ私たちは気味を悪がって、それから随分遠いところまで度々捨てさせたのですが、三四日過ぎると必ず帰って来るのでありました。