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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

この時、扉が開いて鑑識課の人がはいって来、クロロフォルムの罎の上の指紋は大原のでない旨をつげた。

朝井刑事は得意気に言った。「やっぱり、女が大原に麻酔をかけたのですねえ」

警部はじっと考えて言った。「だが君、大原ほどの丈夫な男が、か弱い女に麻酔をかけられるというようなことは一寸考えられないじゃないか」

「では第三者を考うべきですか?」

「どうもそれが妥当なようだね」

「すると、第三者は女との共犯者ですか?」

「さあ、普通、変態性慾を中心とする犯罪には、滅多に共犯はないものだ。それに二人がかりならば何もわざわざ咬みついて殺す必要はなかろう」

朝井刑事は当惑したような顔をして腕を組んだ。

「大原の持っていた手巾を君はどう説明する? 仮りに断髪の女が大原に麻酔をかけたとしても、その手巾は別の女のものじゃないか」

「手巾はやはり大原の持っていたものでしょう。大原は索物色情狂ですから、以前その女が店員をしていた頃、取ったのでしょう」

「けれど、タニムラと縫ってあるから、女の結婚後に取ったことになる。……いや君、この事件は意外に複雑だよ」

この時、水野刑事が帰って来て、女店員中島せい子と細工師谷村三造とを連れて来た旨を告げた。