Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
さて、鯉坂君の「新案探偵法」を述べるには、どうしても、「条件反射」の何物であるかを説明しなければなりません。こうした説明は、とかく衒学的に見えるものでなるべくならば物語からは省きたいのですけれど、話が骨抜きになっては面白くありませんから、まあ、我慢してきいて下さい。
条件反射を説明するには、「反射」ということを一応説明して置かねばなりません。が、これはすでに読者諸君のよく知って居られるところでして、例えば、眼に何物かが打つかろうとすると、眼瞼は所謂反射的に閉じます。又うまいものを眼の前に出されると、唾液が反射的に分泌されます。
かくの如き反射運動は言う迄もなく人間以外の動物にも存在します。例えば犬に一定の手術を施すときは、客観的に唾液の反射的分泌を認めることが出来ます。唾液腺の導管は口中に開いて居りますが、それを手術によって顎の下の皮膚に開口せしめ、なおその先端に短いゴム管でもつけて置けば、唾液の流れる様がよく見えます。今、唾液がそのゴム管の先から、一定の時間的間隔をもって、ボトリボトリと滴って居るところへ、犬の好きな食物を見せますならば、点滴の数が急に殖えるのを認めることが出来るのであります。