Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
それはそうと、戸針さんは一たいどうしてそれを聞き出されたのですか」
そこで康雄は一伍一什を話した。もとよりお豊に約束したとおり、レンズを自分自身が拾ったことにし、隣家をたずねて、附添婦から事情をきいたと告げた。そうしてそれから、いま留置場で歌代からきいたことを残らず語った。
「探偵として、実に珍らしい腕前です」と、署長は賞めて言った。「それでは兎にも角にも、古泉堂老人の行方を捜さねばならぬ。が一たい何処へ行ったのだろう」
こう言って署長は腕を組んだ。
「私は先ず古泉堂へ行って家宅を捜索して来ようと思います。許可証を渡して下さい」
丑村刑事がこう言って署長に願うと、署長は立ち上って奥へ行った。
「それでは私も私の心当りを捜して来ます」
こう言った康雄の声が如何にも自信に満ちて居るようだったので刑事は、
「えっ? お心当りがあるのですか」
「もとよりはっきりしたことはわかりませんから、兎も角盲目滅法に出かけて見ようと思います」
が、その声には、確信がありそうであった。けれども、それ以上、刑事は追求しなかった。
それから三時間の後、丑村刑事は失望の色を浮べて帰って来た。