Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
養子を貰って安心したせいか、又は偶然か、加藤家の老夫婦は、友江さんが結婚してから半年たたぬうちに相次でなくなりました。友江さんにとっては、この上もない不幸ですが、信之に取っては思わぬ幸運が来たものといわねばなりません。彼は養父母を失うと、それまで勤めて居た会社をやめて家にひっこんでぶらぶら暮して居ました。
皆さん、そうした状態に置かれた加藤家が首尾よく栄えようとは想像出来ないでしょう。何か暗い運命が落ちかかって来るだろうことが誰にも予期されます。全く、その通りで、恐しい運命の手は、先ず、無垢な友江さんを擒に致しました。即ち、友江さんは、私が信之に予言したごとく、彼の怖しい病気に感染したのであります。
加藤家には、旧主人に愛された老婆が一人雇われて居りましたが、信之は、何かにつけて、うるさく思い、養父母の死後、間もなく暇を出して、若い女中とかえました。然し、その女中は一月たたぬに暇を取り、それから後は、来る女中も、みんな、早いのは一週間ぐらいで暇を取りました。その理由は後にわかったことですが、信之は、それ等の女中に不倫にも言い寄ったらしいのです。