Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.482 Zeichen · 160 Bildschirme

Aozora Bunko

さあどうぞこちらへ、

そこへ坐ると、

あの私、結婚しましたのよ

って、傍の男を紹介した。金ぶち目がねをかけた、どうして立派な紳士さ。

信州の方の金持で十万円ばかりのものがある。より合い世帯で経済の方は互に一切別という話。

そうして暮し始めたが、暫くすると男が、もういつまで他人行儀でもあるまいじゃないかと云って入籍を迫る。女もその気になって入籍した。と、男の様子が変になり出した。金をゆーずーさせようとばかりする。おや此奴は可怪しいとしらべて見ると、十万円というのはいつか昔の物語で、借金が倍あるというわけ。さては食わされたと思った。女がしっかり握って居ると今度は虐待が始り、わざわざ若い女を引っぱりこんで一つ室でひどいことをして見せつけるさわぎだ。太った女だったがやせてしまった。

女は渋沢さんのところへ泣きついて相談すると、金は又儲けられる。そんな男にいつまでかかり合って居たって仕方がないから、一つ云うだけやって別れるんだね。

「私の女あ気がつよいから」

とK氏うっかり口を辷らし三人称の内幕を示してくれた。

五十万円の小切手を(半分としても)さらりと書いてやっちまった。