Japanische Klassiker mit Furigana
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こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme
もしや君こそ最も重要な役割を勤めたのではありませんか」
私は思い切って尋ねました。十中八九私の想像の誤っていないことを信じながら。
「そうかも知れません」河野の血走った目がまたたきもせず私を睨みつけていました。「もしそうだとしたら君は警察に訴えますか」
「恐らくそんなことはしません」私は言下に答えました。「もうあの事件は落着してしまったのです。今更新しい犠牲者を出す必要がないではありませんか」
「それでは」河野はいくらか安心したらしく「僕がある種の罪を犯したとしても、君はそれを君の胸だけに納めて置いて下さるでしょうか。そして、僕の鞄の中にあった妙な品物についても忘れてしまって下さるでしょうか」
「友達の間柄じゃありませんか。誰だって自分の好きな友達を罪人にしたいものはありますまい」
私は強いて軽い調子でいい放ちました。事実それが私の本当の心持でもあったのです。
それを聞くと河野は永い間黙っていましたが、段々渋面を作りながら、果ては泣かぬばかりの表情になって、こんな風に始めるのでした。
「僕は飛んでもないことをしてしまった。人を殺したのです。ほんの出来心からやりはじめた事が意外に大きくなってしまったのです。