Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

二人は灯を中にして、ギラリギラリと長いのを引っこ抜きました。

「どうだ、見事だろう。貴公の備前物は、大層な自慢だが、とうていこの相州物に敵うまい」

小さい方の武家は一刀をキラリキラリと振り廻しました。

「なんの、刀は体裁や見てくれで切れるものか。本当の切れ味は俺の備前物の方が、どんなに優れているか判るまい」

「よし、それなら、試し斬をしてみようか」

「応ッ、望むところだ。が、何を斬るつもりだ。巻藁などは嫌だぞ」

「幸いそこに生きたのが居るではないか」」

「なるほど、手頃な肥り具合だ。これ、町人」

平次はさすがに胆を潰しました。長い間御用聞をしておりますが、まだ、こんな無法な人間に逢ったこともありません。

これが旅先でなかったら――、もう一つ、大事な目的のある旅でなかったら、平次も娑婆っ気を出して、二人の浪人者を取りひしいだかも知れません。が、得意の投げ銭を飛ばすにしても、あと煙草入に小粒が二つこっきりでは、平次の戦闘力は半分になります。

「逃げるか、町人」

「その方はどうも気に入らないところがある。そこへ直れい」

大柄の一人は早くも入口を塞いで大上段に振り冠り、小柄の一人は、一刀を正眼に、平次のうしろからジリジリと迫ります。