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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

「当り前ですよ。こんな事になるのは、半年も前から判り切っていましたよ、兄貴のあの癖が直らなきゃ――」

吉三郎はそう言ってプツリと口を緘みました。松皮疱瘡でひどい大菊石、まだ若い盛りを何という顔でしょう。光源氏のような兄の源吉とは、どう折合をつけて見ても、血を分けた兄弟とは思われません。

「癖?」

平次は何やら思い当った様子です。

「兄貴と嫂を怨む者は、町内だけでも五人や十人じゃありません、現に――」

「現に?」

吉三郎の言葉はまたプツリと切れます。

「言ってしまいましょう。隠しておいたって、誰かから親分の耳に入るに決ってまさア」

「…………」

「お向うのお光さんなんざ半歳前嫂が嫁に来た時は藁人形を持出す騒ぎをやりましたぜ。そいつを五寸釘でどこかの杉かなんかに打ち付けるつもりのを、町内の者に見付けられて――いや大変でしたよ」

「フーム」

平次も薄々それは聞いておりました。飾り屋のお雪が丸屋の嫁になるのが口惜しいと言って、元鳥越の丸屋からは、溝川一つ隔てた猿屋町の粉屋のお光が、白装束を着て飛出したという話を――。

「こんな事になるのも、もともと兄貴が浮気っぽいからでさ。