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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「旦那、眼の疵は、やはり槍か何かでございましょう。少しえぐっておりますから、匕首や矢じゃございません、――それにしても大した腕前ですね」

「槍とすると、相手は何だ」

「旦那がおっしゃったように、三間以上の長柄というと、大名行列か、戦でもなきゃア持出しません。これは、もう少し考えさして下さいませんか」

「…………」

「それから、この庇は、まだ誰も歩きはしませんね」

「多分、誰もそこへ立入らせなかったはずだ。なア利助」

「ヘエ、旦那がお帰りになってから、隣の空家は締切ってしまいましたし、この二階へも誰も上げはしません」

左の目の上に、膏薬を貼り残した利助は、平次に顔を見られるのが眩しそうに、俯向き加減にこう言いました。

「すると、いよいよ私は、腹を切るまでもございませんよ」

勝誇った平次の声。

「どうした、平次」

「庇は、埃と苔で一パイ、猫の子が歩いても足跡が付きそうですし、それにこんなに腐っていちゃ、どんなに身軽な人間でも、ここを渡って来られる道理はありません。煙草入と永楽銭の細工は、私をどうかしようという企みに決りました。それに、弥助が私を殺すなら理窟はわかりますが、お静を女房にした私が、何が不足で弥助なんかを殺すもんですか」