Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

平次は容易に動こうともしません。

「親分、そんな事を言わずに、一と肌脱いでおやんなさい。そいつは臭いに決っているじゃありませんか」

ガラッ八の八五郎は横から口を出しました。美しい新造が何か頼み事を持って来ると、すっかり騎士気分にならずにいられないガラッ八だったのです。

「手前は黙っていろ」

「でも、そんな変な敵討があるわけはないじゃありませんか。姫路の御藩中の方へ八方から捜りを入れたら、成滝勇之進なんて人間があったかなかったかの見当はつくでしょう。成滝近江の倅にそんなのがないと決ったら、偽の敵討に決っているじゃありませんか」

八五郎は一生懸命の智恵を絞ります。

「手前は急に利口になったな、――それだけ智恵が廻るなら、一と走り訊いて来るがいい、――それからついでに――いやこれは俺がやろう」

「親分、それじゃ――」

糸目の切れた紙鳶のように飛出すガラッ八。それを見送って、

「有難うございます、親分」

お礼の目には感謝の涙が光りました。

「それじゃ後前のことを、いろいろ聞かして貰いましょうか」

「どんな事でも訊いて下さい」

お礼は平次の間の前に、何もかも投出した風情です。