Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「ガラッ八、どっちだ」
「上だ」
「いや下だ」
「馬鹿野郎ッ」
声で見当がついたのでしょう。上へ馬乗りになったのを引起すと、叩き伏せて、手練の早縄、アッという間に縛り上げてしまいました。
そこへ飛出したのは、町内の野次馬、行灯、提灯。
「あッ、お前は徳三郎」
縄付の顔を見て一番驚いたのは、今までこの新米の子分を信じ切っていたお静と、お静の母親だったことは言うまでもありません。
*
翌る日、銭形平次は、笹野新三郎の前に、徳三郎を捕ったまでの経緯を話さなければなりませんでした。
「利助兄哥を怪我さした時は判りませんでしたが、弥助を殺した時、これは、長物だと気が付きました。長物もいろいろありますが、相手に気が付かずに眼を突くような手練は槍の名人でなきゃア、鳥刺しの名人です」
「何? 鳥刺し」
「左様でございます。御鷹の餌を集める鳥刺しの中には、三間余りの竹竿を持って行って、あんなにはしっこい小鳥を黐で刺すのですから、並大抵の手練じゃございません。名人になると、三間竿を平手に持って歩くのが、往来の人に見えないために、鼻の先まで竿の端が行っても気が付かないそうです」