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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「抛っておいてくれ、岡っ引が雲を眺めていられるのは御時世のお蔭さ。ところで、どこに一体おかしな事があったんだ」

「品川ですよ、親分」

「金の茶釜の見世物だろう」

「その通りで」

「金の茶釜の正体が張子に金箔を置いたのとでも判ったのかい」

「そんなつまらねえ話じゃありません」

「金の茶釜を盗むあわて者があったんだろう、家へ持って帰って拭き込むと銅になる奴さ。銅壺の代りにもなるめえ」

「親分、そんな馬鹿なことじゃありませんよ。見世物小屋に入って、金の茶釜を盗んだ上、番人夫婦を斬った奴があるんで――」

「なるほど、そいつは厄介だ」

銭形平次は少しばかり本気になります。

「ちょいと行ってみて下さい、親分」

「俺は御免を蒙るよ」

「でも、茶釜は金無垢で、千両箱でも出さなきゃア買えないほどの代物ですぜ。江戸中の道具屋がわざわざ見に行って胆をつぶしたんだから嘘じゃねえ」

「道具屋の胆の潰れたのなんか、疳の薬にもならねえよ」

平次は容易に神輿をあげそうもありません。

「親分、そう言わずに、拝むから行って下さい」

「拝まれたくはないよ」

「それじゃ、川崎の大師様へお詣りに行きましょう、お供しますぜ」