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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

それでも金の茶釜を盗られては大変と、女房と二人で一生懸命獅噛み付きますと、浪人者が抜討ちに私の肩先へ斬付け、女房を投げ飛ばして外へ飛出してしまいました」

「…………」

平次はうなずきました。助七は半身を床から抜出して、なかなか雄弁に説明してくれます。

「後を追っかけようとしましたが、なにぶんの深傷で、どうすることも出来ません。女房は足を挫いて、これも身動きも出来ない始末。ようやく朝になって御近所の方が来てくれましたので、増屋へ知らせて、御主人と番頭さんに来て頂いたようなわけでございます。あの茶釜がなくなっては、私は首でも吊らなきゃなりません。親分さん、お願いでございます。泥棒を見付けて、茶釜を取返して下さい」

助七はそう言って、床の中から平次を拝むのでした。

「金を盗られたのと違って、道具は思いのほか早く出て来るものだよ。あんまり心配しない方がいい」

「有難うございます」

女房のお大はその問答を聞いて、半身を起したまま手を合せておりました。

「ところでもう一つ訊くが、その時小屋の中には灯があったのかい」

と平次。

「いえ、灯なんかありません。番頭さんが油が惜しいと言いますんで、ヘエ」