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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「山師でも何でも、当りゃいいでしょう、親分」

「そうとも、手前の顔が太閤様そっくりなんてえのは気に入ったよ。太閤様がお猿そっくりの顔をしていたって話は知ってるだろうな」

平次は縁側に腰をおろして煙草にしました。

「猿?」

「猿公だよ、ハッハッ、とんだ洒落っ気のある人相見じゃないか」

「畜生ッ、どうするか見やがれ」

ガラッ八は大きく舌鼓を打ちました。

「怒るなよ、そんな事で腹を立てると、笑い者にされるよ」

「でも、太閤様の口はおまけにしても、金が溜って、運が開けて、嫁は望み放題はいいでしょう。玄々斎の八卦や人相は、怖いほど当るって評判じゃありませんか」

「本当にそんなに当るのかい」

平次は少し酸っぱい顔をしました。

「近頃大変な評判じゃありませんか。運勢、縁談、失せ物なんか、よく当るそうですよ」

「縁談望み放題なんか、当ってもらいたいね、八」

「それほどでもないが――」

「いい加減にしろ、馬鹿馬鹿しい」

二人の話には埒もありません。初夏の陽は縁側から落ちて、どこからともなく苗屋の呼び声が聞えます。

「玄々斎といえば、あんなに玄々斎に夢中になっていた鳴子屋の女主人のお釜が死んだそうですね」