Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
刃はまたもブツリと第二本目の縄を切りました。
「さあ、あと一本だ、念仏でも称えろ」
逆落しに毒々しい声。
「新太郎、お静、気の毒だが、お前達も聞いての通りだ。あきらめてくれ、一緒に死ぬんだぞ」
と観念を決めた新三郎、俯向き加減に下へ言い送ります。
「いい覚悟だ」
と勇吉が最後の一本へ刃を、
「南無――」
その時遅く、
宙を飛んで来たは一枚の銭。
勇吉の拳をハタと打って、思わず、脇差の手が緩むところへ、
「待て、待て、待て」
闇の中から、銭形の平次が飛出しました。
「えッ、邪魔をしやがる」
振り上げた脇差は叩き落されて、上になり下になり、しばらくとっ組み合いましたが、平次の力は遥かに優ったものとみえて、勇吉をとって押えて、猫の子のように掴み上げると、
「どうともなれッ」
数十尺の下、夜のお茶の水の流れの中へ、水音高く投げ込んでしまいました。
*
平次が危機一髪のところへ駆け付けたのはこうしたわけでした。
三十間堀に利助を叩き込んで八丁堀へ引返した平次。主人新三郎が勇吉に誘われて出かけたと聞くと事件の秘密が鏡に映したように、判然わかってしまいました。
お静からいろいろの事情を聴かされた時、雇人のうち手引のあることも、役向きの事で怨みを買ったらしいことをも直観してしまった平次は、それから三日経たないうちに、独特の