Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
「ヘエッ」
八五郎は仰天しました。自分が掻き集めて来た材料で、親分の平次はいったい何を見抜いたのでしょう。
「煙草入が落ちていたり、提灯が消えていたり、死んだ弥惣の細工でないことは解りきっているじゃないか」
「?」
「まず提灯のことを考えるがいい。弥惣が持込んだ提灯で外に誰も人がいなかったら、蝋燭は翌る日の朝まで灯いているか、でなきゃ燃え尽しているはずだ」
「なーる」
「土蔵の中で蝋燭はひとりで消えるはずはないよ。半分も燃え残っているのは、誰か消した証拠だ」
「へッ」
「弥惣がまさか提灯の蝋燭を吹き消して、それから石の唐櫃に首を突っ込んで死ぬはずはあるまい」
「すると?」
「もう一人、人間がいたはずだ。――弥惣の相棒かも知れない。弥惣が唐櫃の蓋に首を挟まれたのを見定めて、逃げ際に灯だけは消して行ったんだろう。どんなにあわてていても、火の用心のことだけは忘れない人間の仕業だ」
「?」
「唐櫃の蓋は一人じゃ開きそうもない。もっとも仕掛けを考え出せば別だ」
「あの蓋は、一人の力じゃどんなことをしても動きませんよ。下敷になった懐中煙草入を引出すのでさえ二人がかりでやっとでしたよ」