Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme

Aozora Bunko

猪も豚も同じ者ですから何か変った化学作用を生ずるに違ありません。食物の配合は何んでも化学作用に帰するので猪の肉をブランデーへ漬けておくと味が良くなるばかりでなく幾分か毒質の分解作用を起しましょう。それはちょうど蝮蛇をアルコールや焼酎へ漬けて人が飲むのと同じ事で猪の毒質が蛇や蝮蛇より生ずるとすれば猪の肉をブランデーへ漬けるのも自然と配合法が似ております。蝮蛇の中にも毒質の多おいのと寡ないのがありましてアルコールや焼酎へ漬けた時肉の縮まるのは良いし肉の弛むのは悪いと申します。猪の肉にも一々検査したら毒質の違いがありましょうけれども何にしろ寒くない時と鮮しい肉は決して食べるものでありません」小山の妻君「そういうものですかね、私は猪でも雉子でも鮮しいほど好いと思っておりました。私ばかりでありません。世間の人も大概は新鮮な肉の方を悦びましょう。殊に雉なんぞは古くなると羽が抜けて来てそんなのはモー食べられないと思っていました」お登和嬢「そこに肝腎な事があります。古いのが良いと申して腐ったのではありません。秋や春の雉子は直きに腐りますから一週間も置くと段々背中の色が青くなって来ます。