Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
しかしお蕎麦の展し板や展し棒があればそれでも出来ます。これもお家で試して御覧遊ばせ」妻君「ハイ、早速致してみましょう。木鉢でも展し板でも何でもありますからパンとパイは下女に拵えさせましょう。私はパイ物が大好きです。だが出来の悪いのは脂濃くって胸に持っていけません。同じパイでも上等と下等とはあの位味の違う物もありませんね」お登和嬢「全くそうでございますよ、手際一つで美味しくも不味くもなりますから西洋菓子の中では一番むずかしいものとしてあります。形だけはパイに似たものを拵える人は沢山ありますけれども口へ入れてポロポロと溶けるような軽いパイは滅多にありません。パイにも色々の種類があります。一番上等はバターで拵えたものです。その次はケンネ脂即ち牛の生脂で拵えます。一番下等は豚の脂のラードで拵えますがこれは味が悪くって胸に持ちます。私は今バターのを一つ拵えて御覧に入れましょう。バターで拵えたパイは売物屋にありません。売物屋ではケンネやラードを使う所が多いようです。先ず御覧なさいまし。こういう風に木鉢の中へメリケン粉を三斤取ります。それへ玉子の黄身を二つと塩を小匙に一杯と水を大匙八杯ほど入れて饂飩を捏ねるようによく捏ます。