Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme

Aozora Bunko

今の鯛汁も西洋料理から出たといったが西洋料理でお魚のスープというとよく病人に食べさせる。お魚は鯛でも鱸でも鰈でも比目でも何でも白い身の物ならばいい。それを腸だけ抜いてまるのまま水へ入れて暫く湯煮る。先ず大小によって一時間前後位でいい。別に例の通り白ソースを拵える順序でバター一杯を溶かしてメリケン粉一杯をよく杓子で攪き廻しながらいためて白ソースならば牛乳を注すけれどもこれは牛乳の代りに今の湯煮たスープを注してドロドロのものにする。それからお魚のスープが一合入ったらばその上へ牛のスープでも鳥のスープでもやっぱり一合注して湯煮たお魚の身をむしってなるたけ細かくしてその中へ入れて塩胡椒で味をつける。外にお魚の匂いを消すためスパイスという混ぜた香料を少し加える。もっとも病人に食べさせる時には香料を加減しなければならない。そうして弱い火へ掛けてまた一時間も煮るとお魚の身が溶けてドロドロの汁になる。それを火から卸す少し前に牛乳一合を加えて少し煮るのだ。つまりお魚の湯煮汁が一合ならば牛か鳥のスープを一合、牛乳を一合と三合の汁になる。このスープは平生のお料理に使っても味が大層好いし、病人に飲ませてもなかなか滋養分が多い。