Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
近頃は小児を育てるのに放任主義とか自由主義とかいう大間違の言葉が流行してそれがために小児が非常の不幸に陥るようだ。西洋で放任とか自由とかいうのは圧制とか干渉とかいう言葉に対照したので料理法でいえば強い火加減に対して弱い火加減を用いるという訳だろう。即ち或る程度を指したのだ。それを我邦の人は何でも気儘勝手に育てなければ放任でない自由でないと心得て大切な子供を野放し同様に育てるものが多い。実にとんでもない不心得と言わなければならんね。動物を飼っても知れるでないか。野放しの犬と教育した犬とはいずれが上等であるか。藪鶯と飼った鶯とはいずれが妙音を発するだろうか。人に譬えても訓練した兵士と訓練しない兵士といずれが上等だろうか、誰にだって分りそうなものだ。つまり子供を野放しに育てるのは野蛮風だ。文明に進むほど規律的に発育させなければならん。行儀作法や言葉遣いという事に最も重きを置いて上品に優美に育て上げなければならん。ただそこに程や加減という事があって圧制に過ぎてもならず放任に過ぎてもならず、物を教えるにも注入的では小児の脳を悩ますから誘導的に啓発するという工合がある。