Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
前の客「なるほどそれで分りました。今のお話に潰したての鳥を湯や水へ漬けると一層味が抜けるとおっしゃいましたがどういう次第です」中川「それは鮮しい肉のエキス分が出てしまうからです。牛でも鳥でもその外何の肉でもエキス分が沢山あって肉のまだ鮮しい中はそのエキス分が分解作用を受けないから肉の外にあります。それ故に鮮しい肉は味がないので牛ならば今頃は四、五日目鳥ならば二、三日目になりますとエキス分が肉の中に分解されて味も好く肉も柔くなりますが、鮮しい内に水へ漬けられるとエキス分は肉中で分解されないで水へ出て来ます。その代りスープを取るにはなるたけ今のエキス分を余計水へ出させますから鮮しい肉に限ります。牛肉の食べ頃は四、五日目だといってその肉をスープにしては味が出ません。牛でも鳥でもスープは鮮しい肉ほど良いのです。それに肉の食べ頃といっても料理方で違います。煮るものは一日早く用いて焼くものは一日遅く用います。今頃の鳥ならば昨日の朝潰したものを今夜食べるなら煮てボイルドにするが適当ですし、明日はロースかカツレツにするのがいいのです」前の客「してみると鳥の肉の切売を買う事は無駄ですな。