Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
それに続いてヒレ肉のロースが出で来る。中川の隣席に坐せる猟天狗先生頻に賞翫し「中川さん、このヒレ肉は特別に味があって今までこんな美味いヒレ肉を食べた事がありません。これも一つは料理方によりましょうが全く例の食べ頃という事がありましょうね」中川「あります、牛肉の食べ頃は場所によって違いまた料理によって違います。全体なら牛肉屋の方で責任を以て食べ頃の肉を売らなければなりません。ビフテキにするとかロースにするとかいえばその食べ頃になった肉を持って来なければなりませんけれども我邦の牛肉屋は今日屠ったものをその日に売出す事もある位ですから買う人の方で肉を弛る必要が起ります。それも夏と冬とは大層な相違で夏は早く腐りますから素人の家へ長く置けませんけれども冬は素人の家で自分の好き自由に弛められます。牛肉の中でも新しいほど好いのはスープにする脛の肉ばかりで、その外は何にするのでも冬なら二、三日以上置かなければなりません。その中でヒレ肉は屠ってから四日目か五日目が食べ頃です。ロースにビフテキのランや崩し肉のベイン、ショーランドなどは一週間目位でないと味が出ません。