Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
あれから宅では十八銭のブリスケ料理だの牛の尾の料理だのと徳用なお料理ばかり致しますがその外に臓物料理は皆んな直段が廉くって味が好いと伺ったそうです。全体牛の臓物料理と申しますとどういうものでございましょう」お登和嬢「そうでございますね、上の方から申せば第一が犢の頭です。頭一つを四十五銭から六十銭位までで買えます。大牛の頭も買えない事はありませんけれども大牛の頭は切りほどくのに面倒ですから大概犢を買います。大牛のは脳味噌とか舌とかいって別々に買う方が便利です。犢なら頭一つで脳味噌も取れれば舌も取れますし、顔の皮の美味しい処も取れて大層徳用です」妻君「牛の脳味噌は大層お薬だと申しますがどうして拵えます」お登和嬢「ハイ牛の脳味噌は大層なエキス分を含んでいますから興奮の効が多いそうです。脳味噌はトントお豆腐のように柔いものでそれをザット塩湯煮にして薄い膜を剥ぎまして薄く切ります。それへ塩胡椒してメリケン粉をつけて玉子の黄身へくるんでパン粉をつけてバターでフライにするのが一番軽便で美味しゅうございましょう。その外色々のお料理に出来ますけれども食べ慣れないお方は気味を悪るがって召上らないようです。