Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 170.664 Zeichen · 341 Bildschirme
お砂糖の方は百六十目で菓物の方が百二十目ですからそれでは甘過ぎて食べられません。全体我邦には百六十目一斤だの百二十目一斤だのと同じ一斤に相違のあるのは国の文明が進歩しない印で実に不便この上なしです。尺にも鯨尺と曲尺とがありますし、同じ一尺といっても二寸ほどの差があるのです。こんな事こそ早く政府の力で一定させて下さるといいのですね。しかし同じ鯨尺で反物を測っても人によって延尺の癖があり縮尺の癖があるようなもので、同じメリケン粉やお砂糖を大匙何杯で量るにも人によって手加減が違いますからとても一様に参りません。大匙何杯と教わったからその通りにお砂糖を入れたが甘過ぎたとか甘味が不足したとかいいますけれどもそれはその人の手加減にもあるので、即ち料理の一番大切な程や加減という事です。自分で研究してその程と加減を覚えなければなかなか一度位で美味いお料理が出来るものでありません」と人を教うるものは常にかかる苦痛あり。小山の妻君も嬢の心を察し「全くそうでございましょうね、一度聞いた位で試験してみてそれでよく出来ないと教え様が悪いというのは習う人の無理ですね。或る書生さんが自転車の書物を買って二度も三度も読み返してモー自転車の乗り方を覚えたと自転車を買って乗ったところが直ぐ転覆って一尺も先へ出なかったという話しがあります。