Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 455 caractères · 290 écrans
八
八
「親分、どうして、六兵衛と重三が悪者と解りました。少し絵解きをしておくんなさい」
二人の縄付を送りながら、夜の道を、八五郎はこう話しかけます。
「子供の怯えるのが、番頭の泊った晩に限ると聞いて、これは番頭に疑いをかけようとする者の仕業だなと気が付いたんだよ」
「ヘエ――、こちとらとは物の考えようがまるっきり違うね」
「娘さんの飯に毒の入ってるのを、重三が見付けたと聞いて、いよいよ重三が臭いと思った」
「ますますわからねえ」
とガラッ八。
「そうじゃないか、お雛さんと坊っちゃんを殺して儲かるのは、先代の弟の番頭友二郎だ。それに重三はあんな綺麗な許嫁を殺すはずはないから、番頭に疑いをきせるには、坊っちゃんばかりでなく、お雛さんにも何とかしなきゃアなるまい。毒を入れて見出したのはみんな重三の細工だ」
「なるほど」
「ところで、重三は、お雛さんと一緒になったところで、せいぜい小さい店を一つ持たされるくらいのことだが、坊っちゃんを殺せば、お雛さんの聟で近江屋の跡取りになれる」
「なあーる」
「で、親爺の六兵衛と共謀で、いろいろ細工をしたのさ」
「親爺」
「そうだよ、顔を御覧、六兵衛と重三は年こそ違え瓜二つだろう。