Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 455 caractères · 290 écrans

Aozora Bunko

五

それにはお染ではいけない。長崎で生れ変ったから、お崎と名を変え、大坂、京都から江戸へと流れて来たのだろう」

「…………」

大泥棒の娘でないと解ったお崎のお染は、その次は、人殺しの娘としての自分を見出したのです。

五

お崎とお染には、二つぐらい年齢の隔りがあるように思いますが、誘拐した日を誕生と勘定し、子供心に教え込んで育てさえすれば、二つや三つの年齢はどうにでもなるでしょう。

お染のような綺麗な娘は、十九と言っても、十七と言っても、世間ではそのまま受け容れてくれるに何の不思議もありません。

話の辻褄はそれで合いました。お崎も自分がお染だったことに、何の疑いも挟みませんが、そう信ずる一方には、恐ろしい呵責の笞が、犇々とお染の心をさいなむのです。

親の敵と思い込んでいるうちは、百松が縛られたのを、快い心持で見ておりましたが、その百松が自分の本当の親と判ると、自分が口添えして縛らせたような気がして、もう一刻もジッとしてはいられなかったのでした。

「親分さん」

八軒町の川越屋を見捨てて、柳原の知合という家に落着いたお崎のお染は、近間に居るのを幸い、毎日平次を訪ねて、百松にかかる疑いを解くようにと頼み込むのでした。