Classiques japonais avec furigana
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やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
Lisez 柳生月影抄 名作短編集(二) (やぎゅうつきかげしょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 173 309 caractères · 352 écrans
その大きな後始末が残っている」
「――で、大目付の役が、新たに設けられたわけですか」
「外様、譜代を問わず、諸侯の内秘や藩政の非点をつかんで、これを糺問に附し、移封、減地、或いは断絶などの――荒療治をやらねばならない当面の悪役が大目付じゃ。お父上でなければできぬ。御上命のあった際、父上は恐らく死を決しておひきうけ召されたに相違ない。――以来芸州の福島正則、肥後の加藤忠広を始め、駿河大納言家にいたるまで、仮借なく剔抉し、藩地を召上げ、正則も配流、忠広も流罪、大納言家も、今、御幽閉させて、上意を待たるるお身の上だ。……そのほか大小名、減地移封の目に遭った者は皆、将軍家を怨むよりは、大目付の辛辣をうらんでおるに相違ない。――綾部大機もその一名なのじゃ」
「……あ。それで」
「わかったか」
「怖ろしいことでございます」
「恐れるには足らん。しかし、もし大機が父上に近づいていたら父上とて、どうなったか分らん。いかに達人でいらっしゃっても、死を極めた奴にはかなわぬからな」
「そうとは知らず、あわれを思うて、死骸を葬ってやったりなどしましたが」
「そこはおまえのいいところだ。