Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Leggi 三国志(七) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.

N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 371.916 caratteri · 744 schermate

Aozora Bunko

だから戦に負けたとは思わない」と、嘯いた。

「しかし孟獲。剣には負けなくても、策には負けたろう。汝が舟中のざまはどうだ」

「あれは失策った……」と、孟獲もここは正直に肯定して、「――だが、人間だから、暗い所では石にもつまずくよ」と、まだ負けおしみをいった。

孔明はすこし厳を示して、

「すでに今、三度まで、予は汝を生擒った。この上は約束を履んで、汝の首を斬って放たん。孟獲何か云い置くことはないか」

「待て待て」と、前の二回とは大いに容子が変ってきて、彼はひどく生命を惜しんで慌てた。

「もう一度放してくれ」

「仏の面も三度という。わが仁義にも程度がある」

「もう一遍でいい」

「その一遍で何をしたいか」

「快く一戦したい」

「重ねて生擒られたら」

「こんどは打ち首になっても悔いない」

「は、は、は、は」

孔明は大笑した。とたんに、自身剣を抜いて、彼の縛めを切り放した。

「孟獲、次の折には、よく軍書を考えて、二度と悔いを残さぬように、よく陣容を立て直して参れよ。――時に、汝の弟は、どうしたか」

「えっ、弟?」

「骨肉を忘れるとは、如何したものだ。それでも蛮界の王として、土民を服してゆけるのか」