Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Leggi 三国志(七) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 371.916 caratteri · 744 schermate
二
しかし、営中まで引きずってくると、御林の旗幡は整々と並び、氷雪をあざむく戟や鎗は凛々と篝火に映え、威厳森々たるものがあるので、さすがの蛮王も身をすくめてただ爛たる眼ばかりキョロキョロうごかしていた。
二
営内の裏には、さきに俘虜とした大量の蛮兵が、真っ黒にかたまっていた。いま孔明はそこへ出て、戒諭を与えていた。
「汝らといえども、虫獣ではあるまい。父母もあろう、妻子もあろう。生擒られたと聞いたら、それらの者は血をながして悲泣するであろうに、何で無益にその生命を争って捨てに来るのか。ふたたび孟獲の如き兇悪を助けて、あたら生命を捨てるではないぞ」
もちろん、孔明は全部の者を解き放す考えである。のみならず、酒を飲ませ、糧を与え、負傷者には、薬治をして、追い放してやった。
無智な土蛮の者といえども、その恩にはみな感じた。いや中国の兵よりも正直に感銘して、振り返り振り返り立ち去った。
彼が営中の一房へもどって来ると、ちょうどそこへ武士たちが孟獲を引っ立ててきた。孟獲は孔明のすがたを見ると、牙をむいて跳びかかりそうな顔をした。
「どうした? 孟獲」
孔明はすこし揶揄をもてあそびながら、温容なごやかに訊問した。