Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Leggi 三国志(七) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.

N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 371.916 caratteri · 744 schermate

Aozora Bunko

四

「ああ。馬超馬超。いま世上の人々が、馬超の英姿をたたえて、西涼の錦馬超というとか。――あれにみゆるは、まさにその者にちがいない。好い武者振りかな」

玄徳が賞めちぎっているのを聞くと、張飛は牙を咬んで、身をうずかせていた。

四

馬超は、関門の下へ来て、

「張飛はどこへ隠れたか。わが姿を見て逃げ怖じたか。蜂の巣の蜂よ。門をひらいて出てこぬか」

と呼ばわっていた。

張飛は、矢倉の上から、

「おのれ、その口を」と、全身を瘤にし、腕を扼して、覗いていたが、傍らにある玄徳が、

「きょうは出るな」と、どうしても許さなかった。

翌日も馬超の軍は、これへ来て前日のように、城門へ唾をした。

「いまは行け」

と、ついに玄徳のゆるしを得、そこを八文字に開くやいな、丈八の矛を横たえて繰りだし、

「われこそ、燕人張飛なり。見知ったるか」と、立ちはだかった。

馬超は、哄笑した。

「わが家は、世々、公侯の家柄だ。なんで汝のような田舎出の匹夫など知るものか」

ここに両雄の凄まじい決戦が行われだした。その烈しさは、見る者の胆をちぢめさせた。まさに猛鷲と猛鷲とが、相搏って、肉を咬みあい、雲に叫び合うようだった。