Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Leggi 三国志(七) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 371.916 caratteri · 744 schermate
二
玄徳はその冷淡に怒った。
二
彼が怒ったのはめずらしい。
劉璋の返簡を、使いの前で裂き捨てて見せた。
「わが荊州の軍は、はるばるこの蜀境に来て、蜀のために戦い、多くの人命と資材を費やしているのに、わずかな要求を惜しんで、粮も兵も、こんな申し訳ばかりのものを送ってくるとは何事か、これを眼に見た士卒に対し、どういう辞をもって、よく戦えと励ますことができるかっ。――立ち帰ってよく劉璋に告げるがいい」
輸送に当ってきた奉行はほうほうの態で成都へ帰った。
そのあとで、統が、
「由来、皇叔というお方は仁愛に富まれ、怒ることを知らない人といわれていましたのに、今日のご立腹は近ごろの椿事でした。あと味はどうですか」
「たまにはよいものと思った。――が先生、このあとの策は予にないのだ。何ぞ賢慮はないかな」
「策は三つあります。どれでもわが君の意に召した計をお採りになるがよいでしょう。一策は、今からすぐ昼夜兼行で道をいそぎ、有無なく成都を急襲する。このこと必ず成就します。故にこれを上策とします」
「む、む」
「第二は、いま詐って、荊州へ還ると触れ、陣地の兵をまとめにかかる。すると楊懐、高沛などは、かねてより希望していることですから、かならず面に歓びをかくし口に惜別を述べて送りにきましょう。