후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
大日岳の連嶺にはいつもながら雪が多い。劒と大日との間から別山が、不思議の世界でも覗くように脊伸びして、魚津の海を瞰下ろしている。早乙女岳から右は、午下の太陽に照された幾重の雲の峰が一様に平かな底を見せて、果てもなく続く。目立って蒼黒い鍬崎山は、雲の水平線より下に沈んで、大きな暗礁のようだ。遠い雲間に白山の雪が、江戸の将軍に献上したという百万石の殿様の豪奢を想わせた。
道坂に着くと橋の袂で実君が休んでいる。南日君はと見れば、炎天の大道端に茣蓙を敷いてすまし込んでいた。湧いている筈の清水が無いというのでガッカリしたが、仕方がないと諦めて河の水で間に合せた。下村で麦湯を馳走になりながら、後れた長次郎と金作の来るのを待って、米を買い入れる相談をすると、長次郎が「まだ先にいくらもあるっちゃ」というので、買わずに出懸る。谷が急に迫って日影が多くなった、行手からは涼しい風が時折吹いて来るので、大きに凌ぎよい。右手に水力発電所がある。奥平沢から片貝川の水を引き入れて、此処で落差百尺の水力を利用するのだそうな。前平沢の人家が朴の木や橡の木の間にまばらに見える。田なども少しはあるが、如何にも寒村である。