후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
峠からは二つ目の沢である。山桜の咲いているのが余り綺麗だったので、よせば好いのについ手を出して一枝折ったが、次の休み場所で挿木にしてしまった。
急な登りが四、五町も続いたかと思う中に谷が浅くなって、山崩れのした跡の急斜面に突き当る。左に水の流れ落ちた痕らしいものはあるが、谷というよりは一つの窪に過ぎないもので、先の見透せない程に木立が茂っている。草に縋りながら斜面を横に搦んで、右手の痩尾根を登って行くと間もなく山稜に出た。丁度立山図幅の千八百六十米の圏が北に延びた地点に当っている。立派な道が有るので驚いたが、二十年も前に仙人の湯を開いた時のものだと聞いて安心した。此処は山稜が平である為に、左程荒廃した様子も見せずに元の形を存しているのであろう。南日君の話に拠ると、此道は片貝から通じたものであるそうだが、猫又谷を遡って猫又谷の西を搦んで来たものか、或は坂様谷の落口から右に尾根を登って其儘中下新川界の山稜を伝って来たものか、判然したことは知れなかった。三、四十間行くと果して道は失せている。雑木や根曲り笹の茂った小高い所を越して、背の矮い笹原を蹂りながら狭い山稜を東に行くと、些かな窪地に水の溜っている草原に出た。