후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
て尾瀬に出ることに決し、途中二泊して所謂文殊岩を発見したる後、二十五日午後に至りて漸く尾瀬ヶ原に達し、夫より戸倉に出で、二十九日沼田に帰着した当時の実況を詳細に記述したものである(明治二十八年一月発行の『太陽』第一巻第一号所載「利根水源探検紀行」参照)。これも有益な資料であるには相違ないが、山や谷の名称も模様も極めて纔に紹介されているのであるから、読過一番思ったより得る所が少ないのは是非もない。それというのも人夫の大部分が藤原の者でなく、且好案内者を伴わなかった結果である。
私が此地方に始めて足を蹈入れたのは、渡辺氏の一行に追蹤して尾瀬に出た時であるが、今にして其当時を回想するも何一つ記憶に存しているものが無い。岩を攀じたり流を乱したりすることに満身の興味を覚えて、人の導くが儘に黙々として足を運ぶ初心の年少登山者に、元より何等観察眼などある可き筈もなかった。
大正九年の夏になって、日高、藤島の二君と利根の奥に行こうではないかということに話が纏った。藤原の小学校や其地唯一の旅舎である柳淀の主人に照会して、山地の形勢、登路の有無、人夫の賃金其他を問合せるなど、一人で骨折って呉れた日高君が、愈七月十日の夜に出発しようとする数日前になって、急に都合が悪くなって同行を断られたのは遺憾であったが、兼て此方面に注目し