후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
此一つ一つの層が年々消え残る雪の量であることは慥だ、恐らく下の部分或は寧ろ岩壁に接した横の部分が溶ける量の少ない年には、雪渓がずり落ちぬ為に全体の残雪の量が多く、其反対の年には少ないのであろうと思われる、少くとも此小窓裏の狭い雪渓では、そう考えても間違はなさそうだ。
大窓から続く雪渓との出合に達して、雪の上に腰かけながら例と違って物足りない昼飯を済した、此処には最う夥しい人の足跡が雪の上に残されている、私達も其足跡に跟いて右側の尾根に造られた新しい道を登った、二人の人足がせっせと道普請をしている。途中横一文字に雪渓を截ち割った二つの大きな断裂が望まれた、この裂目がある為に道が造られたものらしい。暫くして道は雪渓に下りて左側の尾根に移ると登りが急にえらくなる、だれ切った体にはこの登りが相応にこたえた。木立の中を通り抜けていつか向う側に廻る、此処でも五、六人の人足が道普請に忙しい。左下に見えていた深い渓が次第に浅くなり、終には雪が消えてまだ間もない一つの窪のようになると、道は其中を通って真黒に苔の蒸した岩塊の狼藉たる間を登って行く、昨日降りた草原に出て、向うを見上げると南日君と長次郎が薄い霧の中に立って、用たしの為に二十分も遅れた私を待っていた。