후리가나로 읽는 일본 고전
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
野村 あらえびす의 楽聖物語(がくせいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,667자 · 381화면
あらゆる賞讃や注目から身を退いて、いつでもその貧しい友人の中に晏如として暮しているシューベルトだったのである。
シューベルトの弱気は非凡であったが、そのベートーヴェン崇拝も容易なものではなかった。一人でこの老大家を訪ねることなどは思いも寄らず、一八二二年楽譜屋につれて行ってもらって始めて逢ったが、この老大家が鉛筆と紙を出してくれたのに、一句も書くことは出来なかった。ベートーヴェンはシューベルトの持って来た作品に目を通して、和声の誤りを二、三指摘したが、若きシューベルトは、それさえもきまりが悪くなってコソコソと逃げ出してしまった。
ベートーヴェンは其曲を愛好して甥のカールに演奏して聴かせ、「シューベルトは神聖な火を持っている」と言っていた。
五年後もう一度シューベルトが訪ねたときは、ベートーヴェンはもう死の床に横たわって口もきけないほどの容態であった。シューベルトはこの瀕死の老大家をながめて、手を組んだまま一語もきかずに、涙を浮べて帰った。それから十四日経って、ベートーヴェンは死んだ。シューベルトは三十八人の炬火持の一人として、棺側に従ってこの巨人の遺骸を送ったが、その頃からシューベルトもまた健康がすぐれなかった。