후리가나로 읽는 일본 고전
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
野村 あらえびす의 楽聖物語(がくせいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,667자 · 381화면
天才の奇蹟
翌一八二八年夏、眩暈と頭痛に悩まされ、医者に勧められて郊外に移り、十月の末のある日友人と夕食を摂っていて、「食べるものが毒のようだ」と、ナイフとフォークを投げ出した。それが致命的な病気の徴候だったのである。
十一月になって十一日間も飲食しない日もあった。ベッドから椅子へ行って、ヨロヨロと帰るのが精一杯だ――と友人に書いていたが、数日後には大熱を発し、十一月十九日、「僕は地上にいられない、ここにはベートーヴェンはいない」と言って死んだ。ヘンリー・フィンクが言ったように、それは「金さえあれば伸ばすことの出来る命」であったかも知れない。
遺言によって、ベートーヴェンの墓の側に葬られたが、それが三十一歳で夭折した、稀代の天才のせめてもの満足であったことであろう。遺されたガラクタ――古靴や古寝台や古ズボンは六十三フロリンで評価された。その中には不朽の名作ハ長調の「交響曲」の手写譜が交っていたのはあまりにも痛ましい皮肉である。
天才の奇蹟
シューベルトの貧しさと、その人間的な良さはひと通り書いた。私は最後に最も重要な特質、シューベルトの天才の奇蹟と、その音楽上の功績、――わけてもドイツ歌曲を確立した画期的な偉業について、ほんの少しばかり書き添えなければならない。