후리가나로 읽는 일본 고전
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
野村 あらえびす의 楽聖物語(がくせいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,667자 · 381화면
シューベルトの天才は全く人間離れのしたものであった。友人達と郊外を散歩して旗亭に休んだ時、棚の上のシェークスピア全集の中から詩篇を抜き出して、「僕は今すばらしい楽想が浮んだが五線紙がないかなア」と言い出した。友人がさっそくメニューの裏に鉛筆で五線を引いてやると、その上にサラサラと書いたのが、有名な「聴け聴け雲雀」の高朗な名歌曲であった。
夜中楽想の浮んだとき、飛び起きてすぐ書けるように――一つは無精も手伝って――、シューベルトは眼鏡をかけたまま、寝る習慣があった。ある夜飛び起きて、興の趣くまま「鱒」の曲を書いたが、吸取紙の代りに使う砂壺とインキ壺を間違えて、書いた楽譜の上へインキを振りかけたのが、今日までの貴重なシューベルトの遺品として残っている。
「一寸法師」は友人と話しながら書き、「美しき水車小屋の乙女」は、友人の家を訪ねて、その留守の室で読んだ、ミュラーの詩に魅せられ、詩集を無断で拝借して来て作曲したものであった。この奔騰する天才の奇蹟は、第一交響曲の完成に十年を要し、第九交響曲の合唱部の主題を三十年ノートに秘めておいた、ベートーヴェンの努力ぶりと比較して、なんという興味の深い相違であろう。