후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
その翌る日の払暁から、彼らは粛々と隊伍を整え、飛騨を目指して進んで行った。雪に埋もれた山道を互いに警め助け合って一人の落伍者もないように上へ上へと登って行く。大天井ヶ岳を越えてからは若干か道は平易くなったがやがて槍ヶ岳へかかると共ににわかに一層険しくなり、女子供は行き悩んだが、そういう時には屈強の男子があるいは背負ったり抱いたりしてその艱難を分け合った。
こうして弥生も半ば過ぎた頃、飛騨の高原を蜿ねり折って洋々と流れる高原川の流域の砂地へ辿り着いた。
その流域を西南にとって五日余りも辿った時、いよいよ彼らの国土とも云うべき葡萄大谷の大谿谷の入口にまで着いたのであった。
弾正太夫の根拠地の葡萄大谷の大谿谷へ、彼らの部下に誘われて東条数馬が入り込んでから既に一月が経過した。深山のあちこち幽谷の諸所に桜の花が夢のように咲き、様々の小鳥が樹々の梢で春を祝いで啼いている。ところどころに飛瀑が懸かり、幾筋かに分れた谿流が岩を洗って流れている。
陽当たりのいい高台の要害の善い場所を選択して人家が百軒ほど建っていた。獣皮で作った天幕がその間に点々と散在っているのも別世界らしい趣きがある。